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Ludwig L201 Speed Kingが生産終了。

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Ludwig Drumsを日ごろより愛用しているのですが、
フリークとして驚愕の情報が入ってきました。


W.F.L時代から、今も尚同じ型番L201で製造され続けてきた
キックペダルのSpeed Kingがなんと生産終了とのこと。
機材ページでも触れておりますが、
John Bonham, Ringo Starr, Ian Paice...
60~70年代の足元シェア率は、
もはや全ドラマーと言い切れるのでは。
文字通り一世風靡をした
Ludwig Drum Company至上最大の発明の1つです。


ことは楽器店に勤める友人から話を聞きました。
世界的に突然宣言された内容らしいです。


その踏み心地は現代のペダルとは一線を画します。
通常のペダルはフットボードを踏んでスプリングを引っ張ることで、
ペダルが跳ね返る仕組みですが、
両軸に仕込まれているスプリングを押すことで跳ね返ります。
ましてや現代で謡うところのダイレクトドライブ。
靴を履いていないとつま先がアザだらけになります。
その位跳ね返りが強いペダルですので、
必然的にオープンショットでのコントロールとなります。
そして60年代はノーホールのベースドラムが主流です。
ノーホールは空気の逃げ場が無いため、
クローズショットをするとヘッドがバウンドして余計なノイズが出ます。
ノーホールはオープンショットでこそ真価を発揮して、
最適なペダルがこのSpeed Kingと言えるわけです。


これら構造に関してはレストアしたときの記事をどうぞ


そしてご自身がお持ちのペダルを見て欲しいのですが、
現行のペダルはほぼ全てがドライブの横にビーターがあります。
一方Speed Kingのビーターはドライブと直線関係です。
フットボードを踏み込んだときに力のねじれが無く、
ヘッドのど真ん中を叩くことができる唯一のペダル…。
これほどまでに画期的かつ独創的なペダルが、
何故生産終了を宣言されたのか、理解ができません。


一昨年ハードウェアに力を注いだLudwig Drumsですが、
もはやツインペダルが主流になってきたと感じたのか、
何か時代の流れを感じたのか。
でも、オールドロックファンとか
絶対に根強い人気があり続けると思うんだけどねぇ。


ラディック社長の意図は読めないばかりですが、
折角なのでちょっと取り上げてみようと、
こうして書き綴ってみております。


BGMはZEPPのPhysical Graffitiで意識を高めます。











少し調べてみたところ、
ウィリアム ラディックによって1937年に開業したW.F.L. Drum Company.
そしてW.F.L. Drum Companyの最初のプロダクトがこのスピードキング。
ということで、50年くらいの歴史かと思っていたらもっと長かった…。
大よそ80年間製造されていたわけです。











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さて冒頭の画像ですが、
右がヴィンテージ(70年代)、
左が現行品です。
ぱっと見は色が違いますが、
型番も含めてその原型は殆ど同じといえます。











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違いとしてはドライブの形状。
遊びが少ないヴィンテージ(右)に対して
現行品には隙間が多いです。











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またフットボードのドライブ取り付け部分。
ヴィンテージ(左)はバネ板の様な返しがついていて、
ペダルがある角度までいかないとドライブから外せません。
現行品は軸のみで、
本来はプラスチックのカバーがかましてあり、
もう少し太い設計となっております。
上の写真の通り、現行品の隙間があるドライブにははまるわけです。











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そしてこれが現状僕がライヴで使用している形。
可動部がヴィンテージで、フットボードが現行品。
先ほどの写真でプラスチックカバーを外している理由は、
ヴィンテージのドライブに装着するためです。
そう、基本構造は変わっていないのです。











踏み心地に関しては、やはりオールヴィンテージには勝りません。
現行フットボードは重い、というか、カッチリしている印象。


と、この話を某Facebook上で繰り広げていたら、
ご自身でペダルの設計もされてしまう鈴木ゴボーさんから、
同じ重さになるまで削ってみてはどうかと。


確かに。


そもそも重量はどのくらい違うのだろうか。


量ってみることにしました。











ヴィンテージフットボード


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472g











現行フットボード


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479g











かわらねー笑











ということで、
「重い」という表現は間違っておりました。
何故そうなるかを考察をしてみたのですが、
構造上感じられる差としては、ヒールの遊びくらい。
現行品の方が遊びが少ないのですが、
そりゃ経年劣化と共にアルミは擦り切れ遊びが出来ていくだろから、
これはやはり、ヴィンテージハードウェアに言われる
「金属の質の差」にあるのではと。
楽器が大量生産体制となり、金属部品のクオリティは
80年代以降大きく変わったと云われています。


わかりやすい比較としてシンバルスタンドでの
響きの違いが挙げられますが、
このペダルも同等、面構えから差は一目瞭然。
手触りもなめらかなヴィンテージに比べて、
「バリ」とも言えてしまう様なざらつきを持つ現行品。
素足で踏むとその感覚がより伝わります。


説明できないのだけど、確実に違う。
これがヴィンテージ機材の面白さの1つだと思っております。











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フットボード下には磁石板をゴムバンドで忍ばせてあります。











ファイル 309-8.jpg
これはフープとのスペーサーとなります。
以前ブログで取り上げた内容ですが、
Ludwig Drumsは他のメーカーよりフープが深く、
それに基づいて設計されたSpeed Kingだと、
ドライブがヘッドに当たってしまうのです。


正規品ではラバー製のスペーサーが販売されていたとか。
その他割り箸や厚紙等、様々なアイディア出ておりますが、
僕は断トツでこの磁石板がオススメ。
アンダープレートに貼り付くので無くす可能性が格段に減ります。
ゴムバンドがあればほぼ100%大丈夫です。


※(以前ブログでは薄い磁石板での作製を薦めておりましたが、
磁力と耐久性が弱かったので、市販の厚手のものを
重ねて作りました。
100円ショップで購入できたので見つかり易い商品だと思います。)


更にこのゴムバンド、実はアンダープレートと可動部の
遊びを無くすのにも一役買っていて、
まさかこれが、使い古したパンツのゴムだとは
誰も気付かないでしょう。
よくここから持ってこようと思ったよな…。











ファイル 309-9.jpg
こうした研究から気付けば4台目。
奇しくも生産終了を発表されたその日に1台増えました。
安物ばっかり集めりゃいいってもんじゃないぞ!
と、お叱りを受けてしまうかもしれませんが、
一番左のフットボードのヒールにはヒビが入っております…。


ハードヒッターがヴィンテージ機材を使うとこうなるのです。
ライヴ現場では現行品のフットボードを選んでいる理由も、
快活さと引き換えに持ち合わせている強度への期待からです。
レコーディングではオールヴィンテージに変えて叩きます。
ヴィンテージ機材を扱う裏には、
数多くのebay・ヤフオクの努力が隠されているのです。











今後も間違いなく愛用していくことでしょう。
まずは約80年もの間、お疲れ様でした。
今後ともよろしくお願いします。











それでは、続きはwebで。チーン。

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