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『カクシンハン版 ジュリアス・シーザー』出演決定!公演詳細。

きっかけは渋谷の路上でスーツケースをしばいていた今年の春前。
「カクシンハン」と名乗る1枚の名刺が投げ入れてあった。
後日受け取ったメールにも同じ集団の名前が記載されていた。
トントン拍子にやり取りが進み、改めて顔を合わせる。
シェイクスピアをやりまくっている劇団とのこと。
そして次の演劇公演でドラムを叩いてくれと申し出てくれた。
革新的だ。
しかし公演期間は4月末~5月の頭。
偶然にもロンドンツアーがドン被りしており断念。
しかしどうにかフューチャーさせたいと、#stdrumsのintro(ドラムソロ)を
劇中のサウンドとして使ってくれた。


こうして公演された『カクシンハン版 OTHELLO』
( http://www.rerure.com/blog/diary.cgi?no=441 )
ロンドンでONCEのミュージカルを観劇したことはあったが、
日本で初めて観る舞台に自分の曲が使われるとはなんとも贅沢。
物語の核心となるシーンで僕が叩いたスネアが鳴った喜びを噛み締めながら
当たり前だが、しかし想像以上に「本格的」だった感覚は今でも覚えている。
『これは、共に表現していきたい。』
打ち上げにもお邪魔させて頂き、次作への展望を誓いあった。


(かくして飲みながら「まだ9時なのか」と誰かを呼ぼうとしたら
朝の9時だったという伝説が残ったのであった…)


そう。そのカクシンハンの次作。
約束はお互いの心に残り続け、ドラマーとしての参加が決定した。









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2016年1月20日(水)~1月27日(水)
シアターカンパニー・カクシンハン第8回公演
『カクシンハン版 ジュリアス・シーザー』


僕は12月から稽古に参加しているが、
役者たちは11月からほぼ毎日稽古をしているらしい。
20人以上が同じ時間を日々共有して培っていく。









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シェイクスピアは
「嬉しい」とか「悲しい」といった気持ちを
何十行もの言葉を畳みかけて伝えるのが面白い。
そのスピード感によってはラップにすら聴こえる。
壮大な比喩表現や役者の視点・人称を巧みに並べることで
1人の演者を複数のカメラで撮影しているような感覚に陥る。


そして稽古を重ねていくうちに気付いた芝居の面白さとは、
台詞は(翻訳されているものだが)約400年以上前から同じであって。
その決まった言葉をどう現代に積み上げていくか。
当時は自然だったのか「なんだこれ?」と思う展開もしばしばある。
これまでの流れを崩さないように・
狙い過ぎてはシラけてしまうので・
しかしただの台詞として流しても意味がない。
伝えるためにとわかりやすい言葉に置き換えないから面白い。


そう、これは音楽と同じだ。
メロディーとリズムは譜面で決まっている。
どう「あなたがすきです」と紡ぐか、
どう「ドレミファソラシド」と奏でるか、
演奏できないからと簡単にしたフレーズに置き換えることもしない。
シェイクスピアは飾ることなく台詞の面白さをダイレクトに伝える
演奏者の手腕が問われる・シンプルだけど奥が深いエイトビートの研究のようなものだ。
トラディショナル万歳。









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実は本稽古が始まる前のオーディションから参加させて頂いた。
勝ち残った強者に加えてベテランの俳優陣が共演する。
これは、対バンと同じだ。
若手はベテランから技を身体で盗み覚えて、
今回の公演で爪痕を残せたものが次のステージへ羽ばたいていく。
ベテランは上に立つものとしても格の違いを感じさせなければならない。


恐ろしいまでの表現へ対する純粋さと前向きさ。
『同じ「表現」という土俵に立つのであれば』
昨今の音楽業界もこうあればいいのにと切に願う。









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この舞台において、僕(ドラマー)の役割を考える。
俳優ではなく、音という立場での参加。
何故他の楽器はなく、ドラムのみを配役しているのか。
ジュリアス・シーザーという巨大な生物がどうすれば鼓舞するか。
内臓であり心臓であり血液である。
制限のなかでの限界は何処だ。
そして遂には、ドラマーという立場すら越えて…???









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演出家であり団長の龍さんはよく「信じられる」という言葉を使う。
リアルか嘘っぽいか。という観点ではなく
何故なら芝居である以上はリアルではないので。
その世界に身体が飛び込んでしまったような感覚のことであろう。
ステージで発生し続けている事象が、あたかも全てサプライズであるように。
演出家と演者が切磋琢磨し削り合い、半歩先へ行き競う日々。
こんな素晴らしき日々を与えて下さり本当に感謝しております。
この確信を是非見届けにいらして下さい。









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2016年1月20日(水)~1月27日(水)
シアターカンパニー・カクシンハン第8回公演
『カクシンハン版 ジュリアス・シーザー』
グリーンフェスタ特別参加公演


作 :W.シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:木村龍之介


◆TIME TABLE◆
1月20日水 - 19:00
1月21日 木 - 14:00★ / 19:00
1月22日 金 - 19:00
1月23日 土 - 13:00 / 18:00★
1月24日 日 - 13:00 / 18:00★
1月25日 月 - 19:00
1月26日 火 - 14:00★ / 19:00
1月27日 水 - 14:00
★星印はアフタートークを開催


受付開始.....各公演 開演時間の1時間前
開場............各公演 開演時間の30分前
*開演時間を過ぎてからのご来場は、ご指定のお席にご案内できない場合がございます
*未就学児童のご入場はご遠慮いただいております。予めご了承ください。


◆TICKET◆ (全席指定)
前売 - 4800円
当日 - 5300円
U22チケット 3500円(数量限定・身分証のご提示をお願いすることがございます。
カクシンハン電話予約のみでのお取り扱いとなります。)


◆会場・アクセス◆
シアターグリーン BIG TREE THEATER
豊島区南池袋2-20-4
TEL:03-3983-0644
http://www.theater-green.com
■「池袋駅」(JR山の手線・埼京線、東武東上線、西武池袋線、
 地下鉄丸の内線・有楽町線)JR池袋駅南口改札より
 地下通路(西武デパート側)39番出口………徒歩約2分
駐車スペースがありませんので、車・オートバイのご来館はご遠慮下さい。


◆あらすじ◆
戦争に勝利したジュリアス・シーザーが、ローマへ凱旋を果たす。
民衆から熱狂的な支持を得るシーザー。
その圧倒的な権力を恐れたキャシアスらは、市民から厚い信頼を得ているブルータスを誘い、
シーザーの暗殺を決行する。英雄の死に混乱する市民たち。
ブルータスは演説により、シーザー暗殺の正当性を納得させ事態を治めるが、
シーザーの腹心だったアントニーが弔辞を述べると、民衆の心は翻り、暗殺者らの粛清を求め暴徒と化す。
そして、 ローマの支配権をめぐる戦争が始まる…。


◆CAST◆
河内大和
真以美
齋藤穂高
岩崎雄大
浜ゆうこ
大津留彬弘(以上、カクシンハン)
鍛冶直人(文学座)
石橋直也
杉本政志(劇団AUN)
松之木天辺
祁答院雄貴
奥野港一
出崎洋樹
小田伸泰(俳優座)
横井翔二郎
別所晋(無名塾)
関ぽん太
柘植ノゾム(東京ジャンクZ)
小黒雄太(劇団5454)
阿久津紘平(劇団マツモトカズミ)
金純樹
山口祥平
栗原孝順
平圭太
葛たか喜代
のぐち和美(青蛾館)
ドラマー:ユージ・レルレ・カワグチ


◆STAFF◆
ドラム演奏 - #stdrums ユージ・レルレ・カワグチ
音響 - 林あきの 丸田裕也(文学座)
照明 - 佐々木真喜子(株式会社ファクター)
映像 - 松澤延拓
舞台監督 - 戸田司(株式会社 ザ・サムシングエルス)
舞台美術 - 塚本祐介
衣装 - 摩耶
宣伝デザイン - 竹内康人(VENUE Inc.)
宣伝写真 - 井筒千恵子
宣伝ヘアメイク - 小嶋克佳
宣伝映像 - 竹内康人(VENUE Inc.)
宣伝映像編集 - 和田健太郎
宣伝映像撮影 - 杉本大和
稽古場提供 - にしすがも創造舎、
CoRichシェアスタジオ!茅場町、水天宮ピット
制作 - カクシンハン
制作協力 - J-Stage Navi(島田敦子・早川あゆ)
協力 - 芹川事務所、文学座、俳優座、青年座映画放送、無名塾、青蛾館、劇団AUN、マサ子の間男、東京ジャンクZ、劇団5454、劇団マツモトカズミ、トゥフロント、アクトレインクラブ、ブロッサムエンターテイメント、ナノスクエア、碗プロダクション、ファクター、NEGA、Atelier P.of.S.、VENUE Inc.、竹村総合法律事務所
主催 - (株)オンザマーク
エグゼクティブ・プロデューサー - 竹村公利


カクシンハンオフィシャルブログ
http://ameblo.jp/kakushinhanblog/
カクシンハンアプリ登場!!
(無料ダウンロードはこちら)
・iOS版(iPhone) https://goo.gl/vAIKmE
・Android版 https://goo.gl/Ucgge6


◆お問い合わせ先◆
03-5912-0840 J-Stage Navi
070-6634-2593 (カクシンハン制作)
HP http://kakushinhan.org


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今年はAndy Fraser, Chris Squire,
そして今日には遂にLemmy Kilmisterも逝ってしまった。
先月にはアニマルテイラーもだ。
不死身だと思っていたB.B.Kingももういない。
にわかには信じがたいが日々時間は経過している。
だからこそ毎日を精一杯、後悔しないように生きなければならない。
僕(ら)が頑張らなければロックンロールは廃してしまう。
伝えよう。燃えよう。生きよう。


チケット予約はme@rerure.comへ。


それでは、続きはwebで。チーン。