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#stdrums 4th UK busking tour 完遂。

3月22日〜4月8日
"#stdrums 4th UK busking tour"
4度目のロンドンツアーを無事に終了しました。









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初めてロンドンへ行ったのは2年前の4月。確か8日に出国だったような。
そこで目の当たりにしたヒントから路上ライヴでの活動を始めました。
同年10月に路上ライヴのために再度イギリスへ向かい、
それから半年に1度の渡英を繰り返し今回で4度目。
為せば成るものです。









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今回の最大の目的は新しいアルバムの、言わばレコ発。
なんとか間に合わせたCDを100枚持って行きました。
Javiの家でレコーディングしたギターフレーズを繋げて作った楽曲。
ジャケットのイラストは前回Brick Laneの路上で貰ったもの。
裏にはLiverpoolで出会ったおじさまの描いた絵を載せました。
ロンドンの出会いで作ったこのアルバムは、UKに逆輸入したような感覚。









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しかしこの2年間でロンドンでの路上ライヴ事情にも変化が起きているらしく、
Oxford CircusやChina Townでも自治体の方々の注意を受ける。
まさかBrick Laneですらやり難くなっているとは。
Leicester Square辺りではもはや他のバスカーが仕切りを始めている始末。
(実に!くだらない!)
ファーストアルバムのタイトル"Anywhere Dancefloor"は
当時ロンドンでの自由なバスキングに感じた印象からつけたもの。
それが今では、カルチャーとして最も盛り上がる筈のCamden Townでは
最早裁判沙汰ともなり、Javi達はその餌食となってしまいました。


これまでグレーゾーンだったものに白黒をはっきり付けるとこうなります。
日本においての路上駐車と同じ。
迷惑な奴らも当然いるけど、見逃していいもの・仕方ないものも多い。
宅急便の車が荷物を届けるための数分家の前に停車するのは「悪」なのでしょうか。
一緒くたにして取り締まる上で良し悪し・適切な判断は必要ない。
それそのものが彼等にとっての仕事で食いぶちになるのですから。









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またこれまでイギリスは天気が悪いという噂は誇張表現だと思っていましたが、
今回初めて現実となりました。
セッティングをすれば雨。晴れていても強風。
3月に来たのは初めてだったので日本同様、季節の変わり目は荒れるのでしょうか。


これらの悪条件が重なり、これまでで路上ライヴが最も難航した旅でした。
演奏できる時間が少なくなれば当然比例して反応も得られない。
持ってきたCDが余ってしまうのではと不安は募り、
バスキングに対して義務感すら生まれてきてしまいました。









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その最中、僕とJavi, ベースのBillとで結成した"UNDERGROOVELAND"
今では彼らの本来のバンドである"EVEREST" のヴォーカルNathanがドラムも叩き、
バスキングセッションバンドとして動いてくれていました。
(その彼らがCamdenから訴えられてしまったのだけど…)









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僕をドラムの席に座らせてくれてNathanがヴォーカルをとる。
経験上1人でやるよりバンドで演奏した方がお客さんの反応がいい。
このセッションのお陰でCDは無事に完売できました。
また今作はJaviとの共作なので、
我々のセッションから音源が売れていくのにも嘘が無いのが嬉しい。
そして屋内・PUBでの演奏も果たせました。
路上の繋がりから発展して活動フィールドが増えていくのは念願でした。









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最初の旅では、言うまでもなく路上ライヴそのものが目的の100%でしたが、
今となっては友人との再会・セッションの楽しみが円グラフの多くを占めるようになりました。
果たして何リットルGUINNESSを飲んだことか。
Jordiとレコードを買いに行った帰りに歯が抜けたな〜笑。
Alとのファンクセッションは燃えたな〜。
Poison Ideaを観ることもできました。
日本で会ったREIくんとも会えました。
んで皆で行ったクラブは新しい世界だったな〜。飲み過ぎてJaviとちょっと揉めた笑。
路上での再見もちらほら。
稼ぎはGUINNESSとレコードに費やす地産地消。
その経緯・活動を経て僕が組み立てた音楽が広まってくれれば最高ですね。
為さねば成らぬ何事も…


やや難しい旅だったので期間も丁度よかったです。
2年振りに過ごしますが、日本の4月はとても快適ですね笑。
今後ロンドンでの路上ライヴはどうなっていくのだろう。
日本でも果たして…?









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そして我々は次のフィールドへ向かいます。
7月に#stdrumsは初のヨーロッパツアーを予定しています!
「我々」と書いたのは、1人ではなく皆で横断する計画です。
全ては路上が引き寄せた巡り合わせ。
あのガイジン達と約1ヶ月を共にするのは不安と期待と不安で一杯です笑。
おちおちしているとあっという間に7月になってしまいそう。
セッションは勿論、#stdrumsの新曲も用意できたらいいな。
また価値観をリセットできたので、やれることをどんどんやって行きたいと思います。
書いているうちに次々と書きたいことが湧き出てきて収拾がつかなくなるので一旦はここまで。


色々ありましたが、改めて今回も素晴らしい旅でした。
旅から生まれたアルバム
"feat. Javi Pérez" 是非聴いて下さい!









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続きはwebで。チーン。

#stdrums 2nd album "feat. Javi Pérez" 全曲解説。そして4回目のロンドンツアーへ。

リリースへ向けての準備が全て揃いました!
22日からのイギリスツアーに合わせてのドタバタ。
なんとか間に合って本当によかった。
1つの節目を感じて、何故かこのブログを頭から読み返していました笑。
(このブログになって5年が経過しているとは恐ろしい…)


さて、今回のアルバムの話をする前にロンドンでの活動を振り返ってみます。
2014年11月。路上ライヴのためにイギリスの土地へ降り立ちました。
文字通り右も左もわからず、Brixtonで叩いていたとある昼下がり。
酔っ払いやホームレスが集まるややデンジャラスな環境のなか、
1人のギターを背負った若者が自転車に乗って僕の前へ現れました。
この出会いが切っ掛けとなり、今では毎回彼(ら)の家にお世話になっています。










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http://www.rerure.com/blog/diary.cgi?no=402


こうして僕のイギリスツアーは#stdrumsのソロだけではなく、
Javiを中心に"UNDERGROOVRELAND"として路上セッションを繰り返しています。
ZEPやKing Crimsonを聴いていればわかるように、
即興セッションを日々繰り返すことで、自然と流れが生まれてくる。
こうして気付けば僕らにはいくつかレパートリーのようなものができていました。


並行していたのは"I NEED YOUR TRACK"というプロジェクト。
キーとテンポだけを指定し、集まったフレーズを繋げて曲を作ろうとしていました。
しかし僕の知名度が足らなかったか、トラックはなかなか集まらず…。
ここに書いてしまいますが、このプロジェクトは一旦お蔵入りとさせて頂きます。
(折角送って下さった皆様には大変申し訳ないです…)


しかしこのプロジェクトで確信していたことは、
たとえノイズであろうとも
上手くサンプリングして繋げれば必ず曲に仕上げられるということ。
その1つの形が地下鉄のアナウンスをサンプリングした
"mind the gap"でした。
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このアイディアと、Javiとの日々のセッションが繋がりました。
キーとテンポを決めて、好きに弾いてもらおう。
前回ロンドンへ行ったときに彼とレコーディングを実施しました。


http://www.rerure.com/blog/diary.cgi?no=476










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場所は彼の家の部屋。GUINNESSを飲みながら。
6つの種類のテンポ・キーで録音しました。
隣の部屋からは同居人の話し声も聞こえてきます。
ものによってはクリックの音が漏れて入っちゃってます。
きっと大丈夫。


こうして数曲はサクっと組むことができ、
この3回目のツアー中にも演奏ができました。
帰国してからも編曲作業は続き、全曲を形にさせたのが12月頃。
カクシンハンとの稽古の合間を縫いながら路上で実際に演奏してみてまた編曲。
2月にトラックを出揃わせ、前作同様セルフレコーディングを敢行。










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前回はキック・スネア・ハット・シンバルのみで録音しましたが、
今回はフルキット・少し豪華なマイクを使って無事に完了。
編集を終えて書き出そうとしたときにハプニング発生。
システムのややこしい話なので結論から言えば、
GarageBandのアップデートで仕様が変わっていたせいで
録った音源が書き出せない状況に。


途方に暮れつつ再度録音に挑もうとしたそのとき
レコーディングエンジニアとして活動している松井歩美から申し出を頂きました。
基本的に1人で動くコンセプト#stdrumsとしては新しい試み。










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一気に本格化したレコーディング。
転んで怪我したらタダでは起きない功名。
前回の音源は好状態のゲネ音源となり、
録音作業は順調に終わる。
よりクリアに録れた材料をミックスに掛ける。











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徹夜に徹夜を繰り返し延べ50時間のミックス・編集作業となりました。
その大半はギターの編集笑。
恐らくドラムがクリアになった分ギターのラフさが表に出てきた結果でした。
何故バンドが通常ドラムから録音するかがよくわかりました。
ドラムがクリックになるので、ドラムの多少の遊びが許される。
逆に他の楽器から録る場合は、ドラムがオンタイムでないとノリが崩れやすい。
「どんな音でも繋げればどうにかなる」
…なったのですが、骨は折れました笑。


出音はヴィンテージLudwigの鳴りを活かすべくほぼ生音のまま。
空間マイクの音を中心に爆発する音質を目指しました。
なので多くの曲が前半と後半で音量が随分変わる。
いわゆる「昔の音が小さいCD」ができあがる結果となりました。
イヤホンだとこの面白さは伝わりにくいかもしれません。
是非スピーカーの爆音で聴いて頂きたいです。


こうして朝方完成した音源をそのままプレス業者へ発送。
納期として22日の出国に間に合うにはこのタイミングでした。
#stdrumsとして初のプレスは、作品として皆さんのお手元に届いてほしいという願いです。
日々の徹夜作業に付き合ってくれた松井歩美エンジニアにはこの上ない感謝を。
自分の音にここまで向き合える機会はとても貴重で経験になるものでした。










〜楽曲解説〜


- Afrobeats.
セッション要素が強い曲です。
路上ではメインリフをルーパーで回してリードフレーズをJaviが弾きます。
後半の盛り上がりはFREE TIMEと称して遊びまくってたものを重ねてます。


- idon'tknowbut.
このアルバムを作るキッカケになった曲。
Camden Townでセッション中、急にJaviがこのフレーズを弾き始め、あわてて録音。
ゆったりなフレーズに対してポストロック調のドラムを入れてみました。
アルペジオの深海に潜り込んでいきたい。
タイトルは友人の計り知れない悲しみに対して。
わからないままに僕なりの気持ちを表現した曲です。


- Over the Hills and the Far Away.
あの曲。
よく路上でやっております。
途中で展開も違うので、名目上は、サンプリングってことで…笑。
ご本家も2ndで似たようなことをやっておりますし…。
胸いっぱいのリスペクトと共に、
リラックスした空気を感じていただきたいです。


- Edge of Death
Javiがギターを始めたての頃に作ったフレーズとのこと。
路上では序盤の展開をループさせてJaviがソロを弾きまくります。
少ないパーツをなんとか組み込んだので、
最も編集に苦労した曲でもあります笑。


- Keogh Songs.
キロンソングと読みます。
このブログの読者は知っているかもしれない、日本で会ったアイリッシュのキロン。
彼とロンドンで再会し、Javiらとのセッション中に出てきたこのベースラインを中心に作った曲。
またもFREE TIMEで遊び倒してくれた宇宙を曲に投げ込みました。
この曲は最もスピーカーで聴いて頂きたいです。


- Extreme Flamenco.
ボーナストラック!










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全て路上の出会いから仕上がったこの1枚。
ジャケットもそれぞれ
表はBrick Lane Marketで叩いていたときに貰ったもの。
裏はJaviとLiverpoolで演奏していたときに見せてくれた写真のもの。
盤面はアナディメやステッカーデザインでもお世話になっている
Yonarte Tattooから頂いた年賀状を起こしました。











先週木曜からリリースして売り上げも好調。
Bandcampにて全曲フル視聴・デジタルダウンロードできます。
CDの通販も勿論OK.ありがたいことに海外からのオーダーも頂いています。
1000枚限定プレス・シリアルナンバー入り・手作り高級紙ジャケット。
いま僕にやれたことを詰め込んだ1枚。是非聴いて下さい!










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これを持って22日からロンドンへ行っています。
今回はどんな出会いがあるでしょうか。
また新しいMVのアイデアもありますので、お楽しみに。










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TO BE PLAYED AT MAXIMUM VOLUME.
わかる人はマニア!
それでは、続きはwebで。チーン。

#stdrums 2nd album"feat. Javi Pérez"リリース決定!

前々回の記事で、日々のことを綴ってうんたらどうたら。
気付けば1ヶ月前のお話。
全くどれだけ気分屋なのか自らも計り知れない。
やらなければならないものはそんなものにも左右されない。


ROSEROSEからナツキさんの脱退の知らせを聞き
僕をその世界に引き摺り込んでおきながら何を勝手なと…
その辺りの気持ちはコニーさんのブログが代弁して下さっているので
僕もタイミングを計って改めて書き残せればと思います。
(これがまた、いつになることやら…)









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路上ライヴ後に偶然集まったメンツ
翔二郎、マナブ、あっこゴリラと飲んだり。








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テツさん主催のDRUM SHED Vol.2に参加したり。
(次回は5月だそうです!)









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FZがうちに来たり。









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再び登場翔二郎がギター買ったり。









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日本人の友達がロンドンで偶然Javi達のセッションと遭遇したり。


というわけでこの数週間の話。
#stdrums レコーディングをしていました。
企画的アルバム。
I need your track!というプロジェクトがありましたが、
長きに渡り募集をかけていたものの反応芳しくなく。
残念ながら、この企画は一度お蔵入りとなりそうです。
しかし、そのアイディアが土台となった本作。


前作Anywhere Dancefloor同様セルフレコーディング。
思い返せば友人から借りたMTRでやったんだっけな。
UNDER THE BIG BENはPreSonusのI/OとGarageBandで路上録音。
GarageBandは以前から数回アップデートされて、
当時は打ち込み1つも苦労していたのが懐かしい。


そんな時の流れ(といっても1年間だけど)もあり、
結果的に今回のセルフレコーディングは「失敗」に終わる。
途方に暮れつつ再度録音に挑もうとしたそのとき
基本的に1人で動くコンセプトの#stdrumsに別の角度からの申し出があった。
レコーディングエンジニアが参加してくれることとなった。
こうして「怪我の功名」を得ての再録音。
そこから、約50時間のミックス作業が待っているとはこのとき誰も予想するまい。



こうして、楽曲は完成しました。
そして今回は初めてプレスに出すこととしました。
Anywhere Dancefloorは全てが初めてでどうなるかわかりませんでしたから。
そしてちゃんとした「作品」として見合うクオリティとなりました。
何よりじっくりと取り掛かれるレコーディングは
自身にとって素晴らしい経験となりました。
全てはエンジニア - 松井歩美の努力の賜物。
好きなことで忙しくなるのは幸せこの上ないですね。


製作に関してはまた改めて。










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#stdrums 2nd album
"feat. Javi Pérez"
Limited 1000 copies with serial number.
6songs / 38min. 1000 yen


今作はBandcampでのダウンロード販売も予定しております。
勿論盤の通販もやります。
プレス納期の都合で「レコ発」は奇しくもロンドンからとなりそうです。
そう、3月23日からはまたロンドンへ行ってきます。
書いていて思いましたが、ネットでの先行リリースもアリですね。
完全な妄想だけどアナログも作れたら最高だな…。
考えを纏めたらまた発表します笑。
まずはお知らせでした。











全てはここから始まった…。
それでは、続きはwebで。チーン。