METAL TRASHING FIT II

by Yuji "Rerure" Kawaguchi #STDRUMS

Travel

Cykada & Axel Kaner-Lidstrom / U.K.ジャズシーンの挑戦と姿勢 / #STDRUMS U.K.TOUR 2023

投稿日:2023年11月17日 更新日:

13/11/2023 (Mon)
バスキングのない今週。ブログを書き続けていると、結局一番面白い出来事というのは大概書くのが難しい。写真が少なく記録なし。洗濯・作曲・練習。ティピカルな月曜日を過ごした筈。Lluis 製トルティーヤを囲む食卓。

野菜と一緒に蒸し焼きもいいけど、やはり単品を高温で焼いていくのが美味しい。

14/11/2023 (Tue)
雨上がりの記憶。休む鳩たち。

彩りスパゲティー。

夜を迎えて電車経由で Marylebone – The Cockpit へ。受付を済ませるとバンドを呼び込むアナウンスが聞こえ、オンタイムでライヴに間に合った。

劇場での Cykada ライヴ。レコーディングは2年前に終わっており、とうとうリリースとなった最新アルバムのいわゆる「レコ発ワンマン」は中心を向いてバンドが円状に立ち、オーディエンスが周りを囲むセッティング。壁沿いに座れる環境が裏目に出てしまったか、熱量というよりじっくり見入るような演出。こういった実験を目の当たりにできるのも嬉しい。(演出の理由で撮影なし)

ただでさえナチュラルにリズム感がある人々が修練を重ねてきたらどうなるか。あくまでも「実力差」はなく、自身が持つバロメーターのどこを伸ばしてきたか…それにしても本当に、桁違いで上手い。James 不在のなか、Axel と Rob の参加での豪華なライヴ。これがロンドンのジャズシーン・最先端の音楽の1つ。だからこそ Javi の存在が希望だ。新作では Jamie の歌や、より複雑なリズム進行が加わったとんでもない曲まで、バンドとして更に深みが増している。

そして映像撮影には Cosmo。一緒にライヴに行こう!というお誘いからトントン拍子で撮影側に参加。このフットワークこそが彼の強みであり我々を引き寄せた理由であろう。

プレスが間に合わなかったらしく物販のレコードは数枚…というわけで中でも1枚のみだった限定盤を即購入。シリアルナンバー005はアツい。Tim、Tile、Jamie と再会を相継ぎ、Rob とも初対面…って、Ear Infection で吹いてくれてる Rob Milne だったのか!凄まじいメンバーで作られた楽曲なんだな…。数年振りの Cykada を満喫。

イケイケのお兄さんと話していると「Tim の隣人」つまり、彼の日々の練習の漏れ音を聴いているという関係性でライヴに来たらしい。本当にロンドンは最高だな。

Cosmo と少し話して帰宅。ロンドン初のスコティッシュサーモン。いうても LiDL で買ったので特段衝撃はないが美味い。

寒かったので鶏シチューにて就寝。

15/11/2023 (Wed)
翔二郎との遠隔ラジオを収録のち、ライヴに向けての準備と編曲などを経て夕方から同居人 BIANCA とセッション。同じ屋根の下で楽器を持ち込んで音を出し合えるのだからロンドンは素晴らしい。

今季ツアーブログ初日ではダンサーと書かれているが、実際はベーシスト・シンガー・ライターなどなど、幅広く自由に表現活動をしている人で、ある種日本的なアンダーグラウンドの要素を感じるグランジ・アンビエントのダークな世界観。今度イタリアで Mike Paradinas と対バンするというのだからロンドン。音響とドラムでのセッションを楽しむ。

曖昧な記憶。

圭郎から送られてきた道具箱の汚れが Fairport Convention にしか見えない。

16/11/2023 (Thu)
もはや “habit” 悪習と云える、何故ライヴの前日に新しいアイディアが浮かぶのだろうか。ライヴを用意しないと新しいものが生まれないのだろうか。そんなわけで曲順を組んでいる途中に未完成のままで置いていた楽曲の編集が急遽始まり、練習も進めながらの準備。

気付けば20時。諦め掛けていたがギリギリ間に合いそうな足取りで Brick Lane を目指す。

21時過ぎに Nighty One Living Room へ到着して Rato と再会。Lawrence も Connor もいていい感じ。そして会場に入ると同時にバンドの演奏がスタート…。一昨日の Cykada でも演奏していた Axel の新しいプロジェクトバンドの初ライヴ。ギターは Javi。

やはりジャズ。そして「ジャズ」とは、いかにもらしい雰囲気で空間を埋めるものではなく、常に新しい挑戦をし続ける音楽と状態を指す。ジャズはロックンロールであり、それはヒップホップでありパンクである。ジャンルの特定ができないからこそ「ジャズ」だ。

もはや技術などの観点は不要で、海のように広い愛と探究心を持つ Axel の音楽は、いちファンとして・そして音楽家として刺激と感動に溢れるものだ。挑戦を楽しみ続ける姿勢。ロンドンに来て以来「これが音楽だ」と五月雨の如く刺激に打たれ続けている心は喜びに満ち溢れる一方、じきに迫る帰国への侘しさに複雑な思いを抱き始めている。

Cykada メンバー、Teresa、Hugo、Lluis などなど多くの知り合いが集まってしまっては避けられない。終演後も大勢で飲み交わし、Tim からはジャズの基礎練習方法を教えてもらったり。ようやく話すタイミングが訪れ、Teresa とも日本ツアーの総括ができた。実は今季ツアーの目的の1つだった。Rato とは来週もう一度会えたらいいな。

こうして曖昧な記憶での帰宅。明日はいよいよ今季最後のライヴ。

チケット売切につき、急遽追加公演が決定!
OPEN -14:00 / START -14:30

2023年11月29日(水) / 渋谷RUBY ROOM
【RICH FOREVER TRADITION 2023】

#STDRUMS
with GUEST :
五十嵐雅
紀ノ貴紀
笠原佑介(Bass)

Bi-syu:
河内大和
横井翔二郎

◆入場者全員に特製CDプレゼント! (非売品)

OPEN -14:00 START -14:30
ADV -4000yen DOOR -4500yen

▼WEB決済前売(特製プリントチケット半券付き)▼
https://shop.rerure.com/product/rft2023_2/

それでは、続きはwebで。チーン。

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