METAL TRASHING FIT II

by Yuji "Rerure" Kawaguchi #STDRUMS

Daily

October Summary… #STDRUMS U.K. TOUR 2025

投稿日:2025年10月31日 更新日:

Bandcamp での24時間限定配信音源【STLOG】へ特典映像を付け始めた結果、ブログでの活動報告が疎かになってしまった今季のツアー。写真と共に10月をまとめて振り返ります。

予定していた居住地がなくなり、転々としながらなんとか生き延びることができた9月。10月の頭からようやく見つけた拠点ではベッドの虫刺され (ヨーロッパで問題になっている bed bug とは別ものらしい) にやられ、急遽空き部屋を寝室として使わせてもらった。部屋を移動すると実際に痒みが引いたのだから謎は深まるばかり。

10月15日 (水)
受注生産パーカーの発表も終えて、この日も曲作り。バスでCamden Town まで向かい、Electric Ballroom へ到着。入るときになにかがセキュリティのツボにハマったらしく、上機嫌な展開での入場。

Espen 現る。PAシステムの柵内に入れてもらって、オンタイムにて Mass of the Fermenting Dregs のライヴがスタート。共演のバンドもカッコよかったようで、早めに来れなかったのが悔やまれる。

歪んだギター・唸るベース・押し上げるドラム。1000人以上の観客が集まり、MCも伝えるべきことをそのまま日本語で伝えている。言語や人種を軽々と飛び越え、メッセージでも人でもない「音楽」が集まった人々へ届いている瞬間だった。宣伝や仕掛けばかりが目立つ世の中で、これだけ明確に音楽が「音楽」として生き、反応し合っている光景は本当に美しかった。

6年前の対バン (インビシブルマンズデスベッドでのサポート) と、2年前のBrick Lane でのFIEH との出会いが、バンドと Espen、今日という日を繋げてくれているのだから音楽は素晴らしい。ギター小倉さんとは Qomolangma Tomato 時代から実に長い歳月を経て、こうしてまた今日同じ空間を共にすることができている。終演後エターニティーアルコールバトルが始まるかと思いきや、タイトなスケジュールだったようで Espen とのバトルは来月に持ち越し。音楽が自由であることを再認識できた最高の夜。

10月に入って肌寒くなってきたものの、モチベーションを受けて翌日は Highbury Islingon にてバスキング。やけに気に入ってくれたおじさんから冬仕様のコートを貰う。補修が必要となり、今回のツアーに冬服 (革ジャン) を持って来ておらず、なんとかしようと思っていた事態が路上で解決されてしまうのがロンドン。持っている服を他人にあげるというのはどういった心境なのだろうか。

Brixton でのバスキングでは$100 札をチップで貰う。日々フライドライスと、レデュース品を組み合わせた食事。お金は掛けずとも美味しく楽しくやれてしまうのがロンドン。

スーツケースのホイールが飛んでると思ったらクッキーだったのがロンドン。

Harringay Warehouse での生活はスタントマンの Mike と随分仲良くなれた日々。ある日、Mike と同居人たちに Mind the Gap の映像を見てもらうと「10年前のロンドンはもっと幸せそうに見える」と話していた。因みに Mike は10年間ヴィーガン活動を経て、今では肉と卵しか食べないというライフスタイル。5年間以降体力が落ちて食生活を変化させたという。

こうして10月から約3週間、Harringay Warehouse での生活を経て、宿も遂に最終地点に着地…の予定が、その宿の案件もまた流れてしまい、急遽に急遽を重ねて Brick Lane から Dalston へ引っ越した Ollie & Tom 家に再々度の緊急着地。Ollie が旅行に出るタイミングと自分のピンチが重なり何度救ってもらったか…。Highbury でのバスキング中に偶然 Summerhouse Studio の Ravi, Gabe が通り掛かり、ロンドンで手に入れた折りたたみ椅子は4ヶ月で折れ、縁石にキットを移動させて演奏した週末。

Dalston には日用雑貨店が多いため、翌日には新しい椅子を手に入れる。強度の信用からこれまでプラスチック製は避けていたが、軽くて高さもあるので使いやすい。Harringay Warehouse でのセッションに混ぜてもらってドラムだけではなくギター・ベースを経験する。

月末には Dean, Olivia と一緒に SUPER JET KINOKO のライヴへ向かう。MASS と同様、全てを飛び越えてしまうチカラ。緑橋周辺で出会う人々とロンドンで喋る新鮮さよ。

豚の塊肉から作るカレーは、皮目を厚めに切って、ニンニクオイルでじっくり炒めたあと、ニンニク・生姜・スパイスでよく炒めて、ヨーグルト漬けにした肉と野菜を入れて煮込んでいく。シンプルながら強烈な旨味。

9月で予定していたライヴが一区切りしたため、作曲・バスキングを中心にした生活サイクルだった10月。Brick Lane の仲間たち、ケンジとの再会。日々の連続が繋がり日常が形成されていく一方、ロンドンでの生活に終わりが見えてきて、当たり前となってきた日常が再び特別なものへと変化していく。

それでは、続きはwebで。チーン。

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