#STDRUMS きっての「怪曲」をバンド・神社・チアリーダーと一緒にワンカット収録!あなたのリッチフォーエバーライフを応援します。
Musicians :
AstroGuitar Rio (Guitar)
Hikaru (Bass)
Keiichiro (Keyboards)
#STDRUMS (Drums)
Dancers :
渡邉茜 (伊邪那美)
菜月
髄
San(東京舞座)
Dance Choreography :
岩本大紀 (山海塾・伊邪那美)
Recording : Masaoki Moroishi (StudioMASS), NAEGINO P
Staff : Yoshitake Mori (cocoon.exs), Hayato Aibe
Special Thanks : Haruka Minami
Director / Editor : Elephant Sho
Why Kai とのツアーを終えてロンドン行きの準備を進めていた昨年4月、コクーンexs キーボードの圭一郎くん、映像ディレクターのShoさんとの打ち合わせが行われた。(その後の『アトリエよぎ』でのライヴを撮影していただいたのがこちら。)
・#STDRUMS の曲をバンドで人力演奏したい。
・野外などの特殊環境で撮影&録音したい。
・当て振りではなく、生演奏をそのまま音源にしたい。
・チアリーダーを登場させたい。
・全てをワンカットで撮影したい。
“CATFORD” は2024年のワンマン・バンドバージョンでの経験があったので、人力演奏は可能と判定していた。圭一郎くんをはじめ、公私ともに仲よくしていただいているメンバーが集まってリハーサルを行う。リズムのみではなく、ピッチのずれやコードの規則性などを無視しまくっていたのが明るみになった。スマソ。
Rio くんからは人力化するにあたってのアレンジを提案してもらったり、ヒカルからはリズムについての共感や理解が深まったりと…ソロ活動はフットワークが軽く気楽だが、バンドで生じる気づきや経験は個人だけでは生まれないものばかり。
「夕陽に向かって走る空手家をチアリーダーが応援している」というイメージで生まれた “CATFORD”。山海塾:ガンちゃんに相談すると、周りのダンサーに声を掛けていただき一瞬でチア出演者が揃う。キャスティング力エグみ。衣装はハルちゃんより牛山スリーシスターズの衣装をお借りして、ポンポンは手作り。(ポンポン (Pom-pom) は日本独自の呼称ではなく正式名称らしい。)
チアリーダーが入るのであれば、録音と撮影含めてワンカットしかない。
圭一郎くんの交渉で住吉神社での野外撮影許可をもらっており、ファミコン的な世界観を再現するに相応しい条件が揃った。当日の天気次第では、境内の一室で撮影する代替え案も用意してもらっていた。
録音作業は “JUST A PHENOMENON” でのフィールドレコーディングを応用した形を諸石アニキに作っていただいた。当日の設営スタッフにコクーンexs ギターのモリさん、更にドラムキットはコクーンexs ドラムのソウくんからお借りすることができた。そして、これら今回に必要な機材は全て圭一郎くんに集めていただいた。コクーンexs なくして “CATFORD” なし。
撮影当日。晴れと曇りの中間のような空模様の住吉神社へ集合。少しでも天気が崩れ始めたら即移動という条件のなかセッティング。小石で波打つ足場のハイハットスタンドに下駄を履かせる。
幸いにも晴れ間はキープされた。ダンサーの皆さんも集まりポンポンを割いてもらう。画角からメンバーの配置・チアリーダーの動線・入るタイミングを調整。何も知らずにお参りに来る方々のご協力もあり、数回のリハーサルを経て無事、撮影完了。数週間後に #STDRUMS は渡英。Sho さんの編集のもと、昨年末に公開となった。
カットが切り替わる編集の映像に、ワンカット撮影は必須ではない。「その場に生じている緊張感」も演出できる時代。音源は別録し、ミュージックビデオとして当て振り撮影に集中すれば安全で簡単だ。
手紙は電子メールとなり、紙地図はGPSマップに変わった。世界中に即日メッセージを送れる利便と引き換えに人々の生活は変容し、意味や理由を考えようとする動向やマインドが薄れている実感がある。
人は負荷が掛かっているときになにかを生み出す。プレッシャーを感じながら身体をリラックスさせて、ごまかしが効かない「さらけ出し」の状態は『替えが効かない本人』をそのまま映すことができる。表現において、オリジナリティーとは不便という制約から生まれるのではないか。
バンドでの野外演奏、フィールドレコーディング、チアリーダーを迎えての同時映像撮影。すべてをワンカットで収めたかったのは、この場所に集まった人々、この楽曲という素材で、やり直しが効かない、この瞬間の事象を丸ごとパッケージしたかったから。真っ白な布に付いてしまったインクは「トラブル」ではなく「ハプニング」に過ぎない。
LOTUS ROOT や JUST A PHENOMENON、思い返せばROSEROSE でのライヴ盤など、わたしは「収録されてしまったハプニング」を好む。テクノロジーやAIはツールであり、できることの可能性を広げる一方で、負荷も過程もない「演出された高品質」の先になにが残るかを考えたい。もっと挑戦した方が音楽は面白くなるし、そうした取り組みを寛容な多様性で受け入れてくれるのが音楽の素晴らしさではなかろうか。不要の追求が豊かさを生むと思っている。
この文章をお読みいただければわかる通り、この作品はご参加頂いた皆さまの多大なるご尽力。特に圭一郎くんの “CATFORD愛” なくして実現しなかったであろう。『コクーンexs』は風に乗るような爽快さを持ったグルーヴ・インストゥルメンタルバンド。撮影に関わってくれた皆さん、青梅の皆さん、コクーンexs、#STDRUMS、それぞれの旅は続く…。MANY THANKS.
それでは、続きはwebで。チーン。
