METAL TRASHING FIT II

by Yuji "Rerure" Kawaguchi #STDRUMS

Daily

THREE DAYS IMPRESSION: “KING CRIMSON – MUSIC IS OUR FRIEND” & “NODA・MAP 番外公演 – THE BEE” 〜仕上がった下地編〜

投稿日:2021年12月9日 更新日:

12月10日から12日の週末3日間。
DJ・セッション・#STDRUMS と其々の役割を以ってイベントへ参加した。
記録に当たって、まずは11月末から今日に至るまでの下地を振り返る必要性がある。

11月28日。
KING CRIMSON “MUSIC IS OUR FRIEND JAPAN 2021” 東京国際フォーラムへ。
急遽友人が行けなくなり、丸山監督にご代行いただく。
会場入りすると定番?の、鐘の音のBGMが城内を包んでいる。
Robert Fripp による開演直前の録音アナウンスは、何か重要な意味を持っていそうだ。

ドラムイントロを経て Neurotica から始まる攻めのセットリスト。
Gavin Harrisonは拍を明白に伝え過ぎてしまっていると言えるほどのジャストな安定感。
RED展開部でのシングルストロークは音量コントロール・ダイナミクスの全てが完璧といえる…。
むしろPat Mastelottoがブリティッシュロックの質感を醸し出しているのではなかろうか。
Jeremy Stacey は半分くらいキーボードを担当しているのでほぼツインドラムでの進行。
この人はドラムもとんでもなく上手いので、実は一番凄い演奏家説アリ。
白眉はTony Levin で、出るとこは出る屋台骨という理想的なベースプレイ。
2015年から観れているツアーでもトップクラスにキレていた。
2018年のアンコール(Schizoid Man) でシールドが抜けていたハプニングも懐かしい。

Mel Collins はやはりIslands で大活躍。
演奏が本当に難しい曲だと思う前提で、やはりドラムが入ると現実に還されてしまう。
深々とお辞儀をするRobert Fripp の後ろ姿を見送り終演。
なんであれ、楽曲がよければどう料理しても良いと思わせてくれたライヴ。
やや上手側の斜めから見える席だったため、しっかりと演奏を観ることができた。
終演後は焼肉を食べながらこの日を回想。

明くる金曜日の12月3日。
この日は “THE BEE” NODA・MAP 番外公演を観劇。
阿部サダヲ・長澤まさみ・川平慈英、そして河内大和。

舞台は1枚の白紙が背景として天井から床までを斜め1枚で覆っているのみ。
各小道具は存在するが、装置としては非常に簡素。
即ち俳優の腕が問われる作りなわけで、その期待を存分に超えてくる猛者が4人。

約70分、集中力とはこんなにも持続できるものだっただろうか。
役者の一挙手一投足が仕掛けとなり展開を読ませない効果を発揮。
「なぜ?」と観る側に考えさせる演出は特に巧妙かつ、実にシンプル。
稽古を積み重ねないと演じられないコンビネーション性の高い所作。

4人とも身体・表情・個性が本当に豊かで、メディア露出している裏付けがしっかりある。
河内大和がこの場へ出ることが素晴らしく、この配役をされた野田秀樹さんのセンスに脱帽。
演出家という仕事の意味を初めて具体的に感じられることができた。
音楽に於けるプロデューサーともまた微妙に違う、面白い立ち位置。
終演後は放心状態で、無心で焼肉を喰らった。

賢明な読者はご存知の通り。
河内大和は12月27日【RICH FOREVER TRADITION 2021】へBi-syuにて出演します。

2日後の日曜日、12月5日。
この日もキングクリムゾン。
立川での公演という “なぜなんだ感” が働き、特に楽しみにしていたこの日。
ディスクユニオンへ立ち寄れば知り合いの顔で溢れており既に面白い。
こちらは翔二郎、ルカ、コウちゃんという凸凹4人組で軽く食事を経て会場へ。
(画像はOFFICE RICH FOREVER へ前乗りしたコウちゃんから頂いた熊本セット。)
“なぜなんだ感” は遠足のような錯覚を導き、待ち受ける期待と歩幅とが交錯する。

去年の4月に出来たばかりの立川STAGE GARDEN。
オーチャードホール、国際フォーラムと比較するとやや小ぶりの会場。
座席がフラットで、そんな日に我々は割とセンター寄りの座席。
運悪く前の席の方が巨人で、首と首の合間を縫うように観る羽目となった。
場内には鐘の音ではなく、アンビエントなBGMが漂流している。
コウちゃんは英語が堪能なため、RFアナウンスの翻訳を頼んでおいての開演。

ドラムイントロから始まり、カリンバのような音が出た瞬間に次の動きは予測済み。
アンプを通さない生ギターが微かに聴こえながらの、Larks’ Tongues in Aspic, Part One.
ここから第一部は全て70’sの楽曲で構成されていたので吃驚。
尚且つ、Pictures of a City からの Court of the Crimson King という意外性。
21st Century Schizoid Man の歌ラストではドラマー3人がスティックを放り投げる!
拾ったスティックをTony Levin が用いての文字通り『スティック演奏』にて第一部終演。
この時点でライヴが終わったかのような錯覚。
BGMがアンビエントだったのは、この胸いっぱいのEPICへの誘いだったのかもしれない。

(RICH FOREVER 同盟のシゲさんと1枚。)
第二部(否、二回目)はDisciplineから始まるものの、RFギターに不調が出ている。
ツインギターでの終盤はJakko の音しか出ておらず、貴重な音が聴けたといえば、そう。
テックさんとのやり取りで復活した後の Larks’ Tongues in Aspic, Part Two.
イントロのアグレッシブさは挽回する気持ちの現れか、音響の良さか。
流石は新しい会場ともあって、音も非常にワイドでガツガツ来ている。
Islandsもこれまで以上によく感じ取れ、Level Five にて本編終了という渋い構成。

こうなるとアンコールは勿論 “アレ” なわけだが、ステージにはスティック・ベースが…?
始まったのは再度の Discipline。徹底追尾の責任感と尊厳を感じた瞬間。
そして本当に不評が一切消え去るのだからジャッジとしても相当強い。
無事に最後まで弾き切り、改めてアンコールの Starless へと流れていく…。
後半のノイズパートでギターを掻き鳴らすRobert Fripp。
この光景は目に焼き付けておくべきと、真紅に染まるステージを食い入って見届けた。

世情が変動して以来、海外アーティストによる日本ツアーは初めてだったのでは。
しかも配信をせず、バンドが各都市を移動しての興行。
毎週日曜日にアップしているToyahとのおふざけ動画。
そしてツアータイトルの “MUSIC IS OUR FRIEND”。
これらはRobert Fripp からのメッセージであり、一貫性を感じるのは私だけだろうか。

開演前のアナウンスも概ね聞き取れた通りのことを言っていたようだった。
ロックンロールを用いての、決して誰をも傷付けない真っ向からの抗議活動。
それを若手とは言えない、1969年結成のキングクリムゾンが、やるのかよ!
だから、やったのか。
終始平和な満員会場の様子を語り広めていくのが、真実を目撃した我々の使命。
「観れるだけで幸せ」は上級な冗談としても使える世の中にしないとな。
28日のレポートに加えてこんなにも文章が増えてしまったのも、今日という日のお陰である。

終演後は場所を変えて4人で飲みへ。
今日の感想を共有しながら思い思いの発言を交えていく。
信頼する友人たちと大好きなものを共感して味わうことも楽しいな。
Islands が特に浸み込んだのも、音響以外の理由があったのかも知れない。
久し振りに『オーディエンス側の気持ち』をどっぷりと味わえた夜。

KING CRISON と THE BEE には幾つかの共通点がある。
『至高の楽曲(戯曲)を最高峰の演者が修練を重ね、極上の状態で提供する』
THE BEE はキャストを変えての再演目。
KING CRIMSON も新曲は用意されていない。
真新しさは無いのに、当然の正論を忠実に守るだけで完璧なエンターテイメントとなる。
お金を払うべき価値ある娯楽は文化事業へと深化し、次の世代へと伝わっていく。
実直に音楽が好きな気持ちが冷淡に扱われる世界であってはならないのだ。

(リハーサルでいただいた、たい焼き。)
こうして約1週間、至高の表現活動に3回も触れることができた。
文化の秋。クリムゾンと蜂の冬。
KING CRIMSON を呪われたかのように聴き続け、リチャード三世のリハーサルと作曲。
感受性が豊かに鋭く仕上がっている自分がいる。
向かうは金曜日の【DISTRICT NONMALT 3】

うっかり書き過ぎた結果、活動報告に辿り着くどころか只のファンレポになってしまいました。
ROCK FURY! イイネェ〜!
続く。

RICH FOREVER TRADITION 2021 開催決定!#STDRUMS + Bi-syu (河内大和×横井翔二郎) ドラムソロ×即興朗読ツーマンライヴ

それでは、続きはwebで。チーン。

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