帰国してから、まずPhilips 製のコーヒーグラインダーが遂に限界を迎えた。祖父から引き継いだったので修理しながら使っていたものの、部品が経年劣化で割れた。ケーブルを巻き取ってくれる構造のものが少なく、手動で巻けるMelitta 製を入手。
構造のシンプルさを考えればまだ手段はあったかもしれないが、帰国してから取り組んでいたのは解決に向けての入れ替えだった。その矢先、想定外の事態に見舞われつつ、チケットの製作&発送。郵便書簡が届くのにいま5日は必要らしく、これまでの意識では到着がギリギリになってしまうことがわかった。
STLOG、カラスミの仕込み開始、家の整理、Max とのジャムと続いて、8日は渋谷QUATTRO に向かう。1番目 Dabda は韓国からのバンドで、スンちゃんのエモーショナルなドラミングが最高。MASS OF THE FERMENTING DREGS はヨーロッパツアーを経てのライヴ。ロンドンでの記憶と渋谷の今日が重なり、遠く離れた場所で同じ音を出し続けている。限界まで美しく、プリミティブかつ、見えないサインから生じる破壊衝動がロックンロール。”1960″ が本当に最高。
ラスト Delta Sleep はBrighton のバンドで、マスロックのいいところを詰め込みまくった展開多めの楽曲。7拍子で回転するリズムとフックが効いているビート。そして Delta Sleep の演奏が終わったそのとき、ロンドンと渋谷が繋がり、長いツアーが締めくくられたと感じた。この気持ちをナツコさんと共有できて嬉しかった。渋谷QUATTRO でワンマンイベントではなく「対バンライヴ」を行っているのが、まず本当に最高。最高のライヴ・イベントでした。Max とセイキくんとで食事をしたあと、酔っ払っていくセイキくんを素面で見届け帰宅。
12月12日 (金)
特典音源の印刷を仕上げて翌日12日、15時前に渋谷RUBY ROOM へ到着。既に人が集まっており、平日昼からドープなイベントが行われていたのかと思いきや the band apart に関わるスタッフの人々だった。RUBY ROOM のライヴでこれだけの人々が関わるのも珍しい。
オーディオインタフェースの電源アダプターがこの瞬間断線するのがライヴ。会場側のスペアをお借りしてこと無きを得る。ステージを明け渡して特典や物販の準備。コウちゃん・チンくんも集まり、牛丼を買ってきてもらい小暮さんと北欧音楽事情の話をしたりしながら開場。
確か2年前も帰国後の12月にライヴをやった気がする。ノルウェーから直輸入開封した Apricot の再生で始まった【RICH FOREVER SEMINAR vol.9re】2020年に開催しようとしていた the band apart とのツーマンライヴを遂に開催できるに至った。
5年間とは身の回りは世間が変わるには充分な期間である。実は今当初「アンプラグド編成」での出演を打診されたが、エレクトリック・バンドでの the band apart を渋谷RUBY ROOM で観れる面白さで組んだ企画。無理をいって沢山の機材とスタッフの皆さまにご出動いただいた、その心意気にまず感謝したい。
手元からの音がダイレクトに伝わり、全身と五感に届く距離感。人気のあるバンドが意図的に小規模の会場でライヴをするのは、原点回帰や出す音の伝わり方など、聴く側だけでなくバンド側にも前向きな気付きがあると信じている。川崎さんのダイナミックなステージアクションは何処へ行っても変わらない強い信念のように感じ取れた。メンバーがお互いを支え合い、目的に向かって突き進むバンドの姿はいつだって美しい。
SWITCH STAGE THEME、機材転換中は Violent Chemical によるビートライヴ。DJ でもマシンライヴとも言えない曖昧なものは、区分けが増え続ける現代において必要な存在。ドラムソロだがトラックもあってダンスを生み出したい #STDRUMS。
半年間のヨーロッパツアーで、身体が慣れていた音への反応を日本に戻す実験。踊りたいなら踊ればいいし、じっくり観てもいい。お国柄・国民性という「区分け」は好きではないが、文化形成・教育・人々の目的の違いを享受した。そのなかで「初めて」というのは純粋な反応を生み出しやすいと感じた。これぞ RICH FOREVER SEMINAR の醍醐味。
執念ともいえる、念願叶った【RICH FOREVER SEMINAR vol.9re】ご来場いただき、この瞬間を目撃していただいた皆さま、本当にありがとう御座いました。新しい・知らないものに出会えることをテーマに続けている企画です。今日があなたの新しいきっかけになりますよう。
特典CD はこれまでにない盤面プリントクオリティーを成功し、ジャケット印刷には新しいプリンターを導入して作成。Violent Chemical はこの音源に向けて新曲を2曲制作。#STDRUMS と原昌和による “SATURATIONS” はリリースされていない別テイクを収録しました。
終演後は笠原さんがバンドの仲間を連れて遊びに来てくれたり、夜の遊びを楽しむ。RUBY ROOM は人々をボーダレスに迎え入れてくれる会場で、いつも新しい刺激を提供してくれます。身の回りにある気になるイベント・会場には積極的に足を運んでみてください。その一歩が音楽社会と文化の明るい未来を作ります。選挙演説のようになってしまいましたが、これからも #STDRUMS と RICH FOREVER SEMINAR をよろしくお願いいたします。the band apart、Violent Chemical、RUBY ROOM へ最大の感謝を。
そしてもう一度…この日を経て、自分のツアーが遂に締めくくられた。
それでは、続きはwebで。チーン。
