8月15日 (金)
そういえばこの週はチキンメインの食卓。金曜日ということでどこに行こうか…前回バンドのバスキングをみた記憶があり、またもKing’s Crossへ。タワー寄りに地下鉄への入り口があり、壁として作用している。いい場所だが風が常に吹き抜ける。
今日からの新しい試みを急ピッチで準備していた。セッティング中にドラマーを探しているという人に声を掛けられる。考えやプランがあるようだがまずは演奏を見てもらいたいところだ…。そして見事、”新しい試み” を経てdnb のプロデューサー・DJのArtiom と繋がり、来週金曜日のライヴを教えてもらえた。狙い通りすぎる。15年ほど前にやってたバンドを知ってくれていたという日本人のトモキくん。ドラムやりましょう。しっかり食べて就寝。
Artiom との会話。イギリスという地からはロック・パンクを感じるが、地下鉄や道路など、インダストリーの質感からはテクノでも、ロックでもなくドラムンベースが事実として一番しっくり来る。恐らくロンドンが「設備」として最先端だった時代とドラムンベースの到来が重なったのではなかろうか。
10時には起きて準備。自転車でPeckham へ向かう。入り組んだマーケットの奥に倉庫街があり、Super Unison Studio へ到着。声を掛けてもらったバンド MINDPiLOT のジャムセッション&リハ。ギターヴォーカルの Andras とベースの “Attila” …ブラックメタル的に聞き覚えのあるハンガリー出身のお二人。声はメインスピーカーから出さずにイヤモニのみというスタイルで、モニターセットを借りての音出し。コードやテンポは色々あるが、暖かく冷たい質感でスネアの位置が限定されるような「オルタナラウドロック」は通ってきていないことを実感。途中から彼らの曲を具体的に詰めて終了。また会いましょう。香ばしいフライヤー。レコ屋もあったものの、幸運にも、外出中。よかった、寄れなくて…。
Peckham はCosmo が住んでいたころ、爆竹やロケット花火が飛び交う素晴らしい地域という認識だったが、昼間はローカルマーケットが盛んで、食材も豊富に取り扱われている。プリントコピーのお店でA4サイズを複製し (1枚50P)、裁断してライヴの簡易フライヤーを作成。(ちゃんと誤字あり) そしてシーバスと牛のミックスホルモン (Offal?) を買って帰宅。
当然生で食べられる保存状態ではないので、内臓を取って塩胡椒で下処理。刻んだニンニクとバジルなどハーブをお腹に入れて、小麦粉をまぶして油でじっくり揚げ焼き。ひっくり返したらバターを投入して蓋をして中火。はみ出すので適宜ずらして全体に火を通す。お米はマッシュルームとバターで炊くとかなり美味い。スピナッチを敷いた皿に持ってレモンを添えれば「シーバスのムニエルとマッシュルームライス」完成。
ロンドンで丸の魚から調理したのは初めてだったが、一口目から「魚からしか得られない栄養」に直撃する。スーパーの肉の切り身からは得られない、骨の髄の旨味。レモンと細いコメにアジア感もあり、今後は魚のレシピも増えていきそう。絞ったレモンの皮は水に投入すると最後まで美味しい。ご馳走様でした。
8月17日 (日)
9:30起床・ムニエルで使ったフライパンでフライドライスお弁当・フルーツ・Brick Lane 到着。昨夜のリフレッシュがうまくいったようで身体の調子もいい。メインスポットに突如現れた洗剤アート前にセッティングしてのバスキング。天気もよくいい反応が続く。イラストレーターというジュリアタ。
通り過ぎる人が見覚えのあるロゴを持って歩いている。聞くと「タダで配っていた」ということで、ストロングゼロかと思いきや 6% のチューハイ。焼酎+ウォッカの時点で危険性充分。叩いていると添え物のごとく次々に集まるフリージェネリックストゼロ。
スピーカーを持った男が現れたが、演奏展開中&英語という条件ではどうしても言葉が出てこない。15時に戻ってくると言っていたため、休憩なしで一気に演奏。バッテリーが切れる16時ごろまで駆け抜ける感じがよかったのか、持って来たCD は売り切れ。男は結局現れなかった。以前会った Raul と友達が会うとのことで Allen Gardens で談笑。ポーランドから車で来てロンドンの休暇を楽しんでいる Laura と Lukas。来年は日本に来るらしい。
その先に、声を掛けてきた男、Jim がいた。改めて演奏中だったことを話す。彼はビートボクサーで1ヶ月ほどロンドンに来ているとのこと。来週からは場所をシェアしつつのバスキングになるかもしれない。英語では Please は語尾に付けると「お願いが伝わりやすい」というライフハック。18時ごろに公園を離れると Larry のバスキングが聞こえてきた。テクニックではなく、街に彩りを添えているか。彼のバスキングはやはりよい。
近所のマーケットで買い出し、インド人のアメルと話して帰宅。既にハードな臭いを放つ臓物を下茹でし、大量のニンニク・生姜・ハーブで炒めてジャガイモなど野菜とチリを刻み、トマト缶と牛乳で仕上げたカレーのようなホルモン煮込み。ちゃんと美味しく食べられるが、サフォケートな成分もある。売っているもの=食べられるが通用しきらないのがロンドン。追熟しておいたマンゴーでシメ。コミュニケーション過多の今週を終えた。
それでは、続きはwebで。チーン。